新しい何か

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 一日目の観光をゆっくりと回ってホテルへ到着。車も無事に壊さない程度に乗り付けることが出来た。  夕食も夜景が見える席で食べた。気取ってワイングラスを傾けたりして、大人の雰囲気を味わう。  その後、露天風呂を楽しみ部屋でくつろいだ。 「夜景綺麗だね。こんな贅沢初めてだよ」  綾乃は終始ご機嫌だった。俺はビールを飲みながら今日の疲れと戦っていた。  さすがにこの距離の移動は辛い。バスとかタクシーでの観光も考えたが、とにかく自由が欲しかった。だから疲れてでも良いから車での移動を選んだ。 「三大夜景なんだって」 「そうなんだ! 綺麗だね」  どんな三大なのか分からないけど。 「夜明けの方が綺麗かも。富士山が見えるから」 「そうなの? 楽しみ。ねぇ、裕太。」 「なに?」 「今日まで二週間以上会わなかったでしょ? 寂しくなかったの?」 「なんでそんなこと聞くの?」 「前は、三日すると禁断症状って言って私の所へ来たでしょ」 「そうね」 「今回は禁断症状は出なかったの?」 「出なかったって言ったら嘘になるだろうけど」 「私、嫌われちゃったのかと思った。前は毎日電話してきて、三日もすればエッチしたいって。そんなサイクルだったから」 「綾乃は寂しかったの?」 「まぁ、そうかな」 「ふぅん」 「ふぅんって、冷たい言い方なんだね」  元々旅行先での浴衣やガウンは嫌いだ。だからいつも何かしらの部屋着を持参する。  今日は薄手のトレーナーに、昼に履いていたジーンズをまた履いた。綾乃もそれを知っていたので私服でくつろぐ。  酒も飲んでいるせいか、部屋の温度が少し高い気がした。そこで始まった昔の話し。俺は気に入らない。 「今日は運転したから疲れたよ。早く休んで明日に備えよう。それともエッチする?」 「したいな」 「でもここはラブホテルじゃないからね」
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