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「うん。違法だねこれ。」
雨野先生はそう言いきった。
「薬物入ってるし、海外でも危ないやつだよ。よくこんなところにあったわね。」
呆れたような表情でため息をついた。
「僕もびっくりした。凛のものであってる?」
確信していながらも、聞いてしまう。
「ええ。以前凛の取引に潜入した時あったじゃない。その時に手に入れた薬物と成分が一致しているわ。」
先生は棒付きキャンディーを口に入れた。
僕も安定剤を口にする。
「でも、これだけじゃ証拠として足りないよね…。」
「そうね、これくらいなら握りつぶされるわね。」
正直、凛とは関わりたくない。
いつもより命懸けだし、面倒だし。
でも、あちこちから依頼を受けているからやるしかないのだ。
政府からも依頼されているから尚更。
出来れば断りたかった…。
「権力って、強いよねぇ。」
「そうね。」
2人して遠い目でそう呟いた。
▷▶︎▷
雨野先生のところから帰る途中階段の踊り場の窓から外を眺めた。
周りを壁で囲われた檻のような場所。
この閉鎖的な空間に、突然危険なものが投げ入れられたら。
僕達はどうすることも出来ないのだろう。
ただ足掻くだけ。
外から見ればその姿は滑稽なのであろう。
まるで羽根をちぎられた蝶のよう。
だけど。
それでも足掻いているほうがまだマシなのかもしれない。
ばかばかしくても、
全てを諦めることよりかは100万倍マシなんだろう。
僕には分からないけれど。
□□□
あの…この学園の名前って出してましたか私。
データが消えてしまって今思い出している途中なんですけど、それだけ分からなくて。
読んだ感じだと出てない気が…
出てたら教えてくださいm(*_ _)m
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