夢か現か

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 残りの余生を妖怪と共に過ごすなど、誰が想像したであろうか。  きっと、彼の中では早い段階で決定したことであり、待ち望んだ結果なのだろう。  複雑な心持ちのまま、私は正面から私を抱きしめる彼の胸に顔をうずめせかす醍狗の声をぼんやりと聞いていた。
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