六月

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あーそろそろ起きなきゃ まだ寝てたいな なんだか身体が重たい、、、 んーー、、、 なんでだっけ? あー私、昨日間違えてお酒飲んじゃって そうか酔っぱらちゃったんだ ん? 私、家に帰ったっけ?、、、、、 ハッとして 勢いよく目を開けると えっ???? ここどこ? 身体を動かそうとしても動けない なんで? そっと視線を動かして動けない理由をさぐる うそ? え?なんでハオンが私に抱きついて寝てるの? ど、どうしよう どうにかこの拘束から逃げれないか ハオンの腕の中でモゾモゾと動く 足まで巻きつかれ 抱き枕状態の私はパニックだった 「んー?もう少しだけ寝よ」 甘えた声のハオンが寝ぼけ声で話す  どういうこと?なんでハオンと一緒に寝てるの 全く記憶がない 「あのー、ハオンさん?起きて下さい」 とりあえず抱きつかれた状態はまずいと思い ハオンを起こそうと声をかけるが 「もう少しだけ」 完全に寝ぼけているのかピクリともしない しばらく腕の中で格闘していると 「もう、動かないで」 そう言われ動けなくなる どうしたらいいの? 何がなんやらわからない 外に漏れてしまっているかと思うくらい うるさく鳴る心臓 しばらく抱き枕のまま固まっていると 「ハオン?起きてるー?」 ドアの外から声がして ガチャッとドアが開いて誰かが入ってきた 「おいおい、ハオン?」 覗き込んだその目と私の目が合う 「え?藍ちゃん?ハオンに捕まったの?」 泣きそうな目で声の主のドユンを見る 「ハオン、藍ちゃん困ってるだろ」 ドユンがハオンの身体を動かして 私を解放してくれた 「んー?ドユン?何するんだよ?」 まだ寝ぼけているのか薄目を開けてドユンを見る 「お前、藍ちゃん抱き枕にして寝てたぞ」 「え?!」 やっと目が覚めたのか飛び起きて ベッドに正座して私の方を見る 「ごっごめん!昨日藍ちゃん、話の途中で寝ちゃって 俺の部屋運んで、俺ソファーで寝ようと思ったのに 藍ちゃんの寝顔見てたら一緒に寝ちゃってた」 しどろもどろに謝られる 「いえ、、、私の方こそご迷惑をお掛けして すみません」 てか寝顔見られてたってはずかしすぎる お互い恥ずかしくて赤面していると 「なんだよ、二人顔真っ赤」 ドユンが笑いながら言う 笑われてさらに恥ずかしさが増して 変な汗が出る 「てかハオン、今日お前ご飯当番だぞ! 早くしないと収録遅れるぞ」 ドユンの一言に慌てた様子でハオンが時計を見る 「やべぇもうこんな時間?」 時計は9時過ぎていた 私も知らない人の家で酔っ払って爆睡するなんて もう穴があったら入りたい でも美波ちゃんは帰ったのかな? 不思議に思ってると 「ハオン起きてる?早く飯作れよ」 昨日美波ちゃんと話をしていたジホが ドアから顔を出す 「ごっごめん、急いで作る」 ハオンは慌てて部屋を飛び出していった 「あれ?この子、昨日ミナが連れてきた子だ おーいミナ?こっちこいよ」 ジホが大きな声で美波ちゃんを呼ぶ 「なに?そんな大きな声を出して」 昨日のドレス姿とは別人で部屋着を来た美波ちゃんが 部屋に入ってきた 「美波ちゃん?!」 「あー!藍ちゃん、え??ここハオンの部屋? えーー?泊まったの?」 嬉しそうに驚いている美波ちゃんに なんて言おうか悩んでると 「藍ちゃんもハオンと付き合うことになったの? 私もジホと付き合ってるのよ」 えーーー? 美波ちゃんの爆弾発言に心の中で叫ぶ 「私は付き合ったりとかじゃ」 「そうなの?一緒の部屋に泊まったのかと思った」 「いや、違うの」 咄嗟に説明しようとしたら 「泊まってたよ!しかもハオンと抱き合って」 冷やかすようにドユンが美波ちゃんに伝える 「マジかー?ついにあのハオンに彼女がね」 ジホが嬉しそうに腕を組み頷く 「違うんです」 半泣き状態で必死に誤解を解こうとすると 「ごめん、藍ちゃん泣かないで またハオンが抱き枕にしてただけだよ」 ドユンがジホと美波ちゃんに説明してくれた 「なーんだ!あいつの隣に寝ると 俺たちもやられるんだよな! なんで男に抱かれないといけないんだって感じだよ」 ジホが納得したように言う 「ハオンの犠牲者の一人ってことね」 美波ちゃんもよくわかっているのか 納得したように頷いた
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