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それから結衣の言葉に甘えて韓国で暮らし始めた
会社として使っていた日本の家は
とりあえず結衣が住んでくれることになり
おばあちゃんとの思い出も帰る家もそのまま
残せることとなり本当に結衣には頭が上がらない
オコメは家族として韓国に連れてきた
最近はユノがオコメ目当てに頻繁に遊びに来るので
ハオンはご機嫌斜めだ
そんなハオンが仕事から帰ってきた
嬉しそうに玄関へかけていくカイ
「カイただいま」
「パパおかえりあしょぼ!」
男の子だし女の私では物足りないのか
ハオンに遊んでもらうのが大好きなカイ
「パパ疲れてるから駄目だよ」
カイに言うと不満そうな顔をして私を見る
口をとがらして可愛い
「大丈夫だよ藍
カイと遊ぶのは楽しいし、癒される」
ハオンはそう言ってカイを甘やかす
「それに今日は邪魔が入りそうにないしな!
よーし、カイお風呂入ろうか?」
「うん」
2人は仲良く手を繋いでお風呂へ行った
邪魔ってユノのこと?邪魔もの扱いされたユノを
可哀想に思いながら着替えの準備をして
お風呂場へ持っていった
この2人がお風呂に入ると1時間は遊んで
中々でてこないんだよな、、、
お風呂の中で楽しそうに笑う2人の声をきいて
私も嬉しくなる
ハオンお腹空いてるだろうに
ご飯の準備をしにキッチンへ行くと
「ピンポーン」
ベルがなる
インターフォンを見るとユノの姿が見えた
またオコメと遊びに来たのかな?
「はーい」
玄関を開けるとユノ以外にジホと美波ちゃんと
ドユンも来ていた
「お邪魔します」
どうぞと言う前にいつものように入ってくる
「あれ?ハオンとカイは?」
オコメを抱っこして美波ちゃんが聞いてくる
「今お風呂入ったところ」
「なんだーせっかくみんなで2人の結婚祝いの
ケーキ持ってきたのに」
「え?ケーキ?」
私のテンションが上がったのをみて
みんなが笑う
「千鶴さんの息子さんのケーキ屋さんのだよ」
美波ちゃんが嬉しそうに話す
「てか2人お風呂遅くない?」
「あーいつも1時間は入って遊んでるよ」
「マジで?!なら俺たちも入っちゃおーぜ」
高校生のようなノリでメンバーたちはお風呂へ行った
「もう子供みたい」
美波ちゃんも笑っていた
これからのことを考えると
不安が無いわけじゃない
私たちはハオンのアイドル人生の邪魔に
なってしまうかもしれない
これでよかったのかな?
つい考えてしまうこともあるけど
そんなこと気にもしないとばかりに
ハオンは私たちを全力で愛してくれる
お父さんとお母さんにもいっぱい心配かけたし
ライリーには申し訳ないことをしたけど
韓国に来てよかった
ハオンに出会えてよかった
韓国に留学するのを悩んでいた私の背中を
押してくれた大好きなおばあちゃんに
心の中で報告した
おばあちゃんありがとう
私は今とっても幸せだよ
終わり
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