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さて、帰るか、と駿佑が鞄を手にしたとき、スマホにショートメールが入ってきた。
白雪万千湖からの返信か、迷惑メールのどちらかだろう、と駿佑は思った。
他にショートメールなんて送ってくる人間はいないからだ。
友人も家族もみな、
「ぽちぽちメール打つとかめんどくさい」
とか言って、ほぼ電話だ。
駿佑は鞄を一旦、デスクに置いて、そのメールを開けてみた。
『はい』
短過ぎだろ、お前……。
万千湖のメールの返事は全部これだった。
『今日は暇か』
『はい』
『そうか。
もし、仕事が早く終わったら少し会うか』
『はい』
そっけなさ過ぎというか、男らしすぎだろ……。
ショートメールとはいえ、いまどき、もっと文字数打てる気がするんだが。
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