(済)(イ)2.「エレベーター鼻くそ」

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(済)(イ)2.「エレベーター鼻くそ」

 あなたは、誰もいないエレベーターに乗ったら、ついつい鼻くそ、ほじってしまいませんか?    そんな時に限って、人が乗ってきたりしませんか?  あなたは慌てず騒がず、鼻をこする振りをしてごまかしませんか?  そして、ほじっていた右手を背中に回して、こっそりゆっくり鼻くそ、丸めたりしませんか?  その、乗ってきた人が、なんともかわいい女性なのですが、  書類を山ほど抱えておりまして、  降りる階のボタンを押そうとして、  お約束通り、書類を床にぶちまけるのです。    あなたの右手は、まだ鼻くそこね中なので、  自由な左手で、書類を拾ってあげましたら、 「すみません、8階、押してもらえないでしょうか」  と、その女性。  あなた、  右手に鼻くそ、左手に書類。  う~む……。  書類の角でボタンを押すのは、行儀が悪い。  しからば    右手の親指と人差し指の間に、  まだ、半乾きの鼻くそをはさんで e7412ea5-d11a-45cb-9589-a10ddec89458  何食わぬ顔して、ニコッっと  『OKサイン』  のポーズで、中指で、8階のボタン  すると、何を勘違いしたのか  彼女も、OKサイン!  そして、鼻くそが縁で二人は結婚したのでした。      さてはめでたしめでたし  
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