清潔

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ガラスの向こうの空を飛行機が泳いでいる。 赤色の星が動いてるみたいだった。 君は体を寝かせている。隣の私はほうけている。 静寂が不吉で嫌だった。会話をはじめたくて、言葉を探した。 「好きだよ」 「知ってる」 「君は」 「知らない?」 「知ってるけど言って」 今聞きたいと思った、私の我儘だ 「大好きだよ」 「大を足されたら私が小好きみたいじゃん」 「そんな言葉ないでしょ」 「あるかもしれない」 「今更探さなくていいよ」 「それもそう」 笑った君は、それから酷いことを言い出す。 「私はこれから逃げるけど、追いかけちゃダメだからね。」 「探すと微妙にかけた?追いかけたいんだけど」 「追いついたら殺す」 「それは嫌じゃないかも」 「じゃあ恨んで嫌う」 「それはいやだった‥」 流石に嫌われたくない。 「わかった?」 「うん」 「ほんとに?」 「わかったってもう」 少ししつこいとこも今は可愛い。 「じゃ、もう寝る」 「寝れる?」 「多分ね」 「そっかあ、おやすみ」 「おやすみ」 それから静かになった。 君は普段から寝息をたてないのかたてているのか。 私は知ってないから、寝てるかどうか判別つかなかった。 空間が清潔で、寂しかった。 私が幽霊になる前夜の話だ。
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