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「ええ。友達と遊びにいったもので」
「そう。だったら終点で降りて渓流沿いを歩いたら気持ちがいいですよ」
「ありがとうございます」
お婆さんは病院前で降りて行き、車内の乗客はついにM一人になった。
今日は息子の命日だ。小学二年生だった息子が遊んでいた廃材置場でドライヤーのコードで首を引っ掛けて死んでから今日で六年になる。心の優しい彼はみんなの人気者で運動神経もとてもよく中学に上がったらバスケ部に入ると決めていた。
あれは不運な事故だった。現場に駆け付けた時はまるで眠っているようにしか見えなかった。
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