1 Benefactor

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 商品のオンナが自分に惚れているのか、そのオンナが房事(セックス)の相手として申し分ない才能があるのか、肉体が使い物になるのかを見極める力に長けている。  そして多生の主な仕事は、オンナの選別とであった。 ――――聖は、多生の最高傑作だった。 「じゃあ、一緒にシャワーを浴びて、一緒にスッキリするか?」  耳元で甘く告げると、聖は頬を染めながらコクリと頷いていた。    ◇ 「う――うぅんっ」  ねっとりとした甘い声を漏らしながら、聖は手にしていた熱い雄芯をしゃぶり上げた。  玉の方から舌先を滑らせ、雄芯をように舐りあげ、濡れた鈴口へとそのまま舌先を差し込むように抉る。  同時に、ピチャピチャという淫靡な水音を故意に響かせてみせる。  それはベッドルームに響き、否応なく雄の興奮を煽った。  かと思うと、喉の奥ギリギリにまで雄芯を呑み込み、激しいディープ・スロートを施す。  並みの男なら堪え切れない、聖の悩殺テクニックだ。 「oh……blowjob上手くなったな」  熱い息を吐きながら、多生はそう呻くが。  だが、逞しい雄芯を屹立させておきながら、多生のそれには絶頂が訪れる様子はない。  まるでそれが、まだまだフェラチオが上手ではないと言われているようで、聖は柳眉を逆立てる。 「くそ、オレのフェラじゃあ満足しねぇか」 「はは、気にすんな。それに外人相手にはフェラチオって言い回しは通じねぇぞ」 「分かってるよ。blowjob(ブロージョブ)が一般的なんだろう。……って、英語教室じゃねぇぞ、今は」  チッと舌打ちをすると、聖は濡れた口を拭った。  これだけのテクニックを駆使しても、多生は理性を保ったままだ。  全く、涼しい顔をしている。  それが悔しくて、過去、何度も挑戦したものだったが。
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