和蘭石竹 ~さよなら大好きな人~

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和蘭石竹 ~さよなら大好きな人~

母の日はいい思い出がない 小学生の頃 定番で、ベタな 鉢に植えられた、カーネーションを贈った時も 「花なんて育てるのめんどくさいし、何の役にも立たないんだから、今度から花は贈らないで」 って言われたし ポストカードになっている手紙を贈った時も リビングの物入れみたいなところに、請求書とか領収書とかと一緒に、雑然と置かれていた 花だったとしても、そこまで言う必要なくない!? 手紙だって、何処かに飾ってくれるとかさあ… はあ… 子供ながらに 私の母親は、私の情感とか気持ちとかを、汲み取ってくれない人で 人間的な情緒もない人だな、と思ったけど 今思えばそれは当たり前で 自分の理想 つまり 私が求めているような、回答はしてくれないんだ 私と同じ人間だから 人形ではないから でもあの頃は、そこまで思えなくて なんとなく悲しくなって 私はただ もっと ありがとうとか、嬉しいとか 言って欲しかっただけなのに… なんで私の母親は、そんな人なんだろう… なんて悲観していたんだ
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