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小生は川辺にむかう。釣りをするためだ。
小生は眠り屋まむ。
と先客がいた。
川辺でともに釣りをする。
「そなたは何者か」
「スイだよ」
浮きがぷかぷかと浮かんでいる。
「スイとは初めてじゃな。
小生はまむ」
「まむ。
まむは血の力を感じたことはある?」
「どうだろうな。流転する大地のまえには血の力、遺伝子の力は無為無策なのかもしれぬ。太陽よりも新しいものをついぞ人間は発明した試しはない」
浮きがぷかぷかと浮かんでいる。
スイは礼をいって立ち去った。
あたりは夕暮れ。いつの間にか秋風も冷たいのだった。
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