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司会が「あとお一方です」
というと、一斉に記者が手を上げた。一人を指した。
「美人のチーフトレーナーさんにお聞きします。猫ちゃん達のトレーニングはどのようにしているんですか?」
ここで本部長がしゃしゃり出てきた。
「はい、これは超シークレットな問題なので、私が実演しましょう。大サービスですよ」
と言ってケージからクロを出し、テーブルに座らせた。
いきなり、
「ハイ!」
と言って手を出し、クロは「お手」をした……。
続けて
「ハイっ!」
と言って反対の手を出すと、クロは反対の手を出した……。
一同が、
「おおー……!」
と言って感心している。
「これがISDのトレーニングですよ」
と言ってニンマリ笑った。
こんなので納得するのか?とレイと二人でクスクスと心の中で笑い、顔では笑いをこらえながら見ていた……。
……ただ、これだけの物語。
渚の街のモノクローム (12) 「ただ、これだけの物語」 終
渚の海のモノクローム(完)
2021年10月17日
渚 レイ
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