渚の街のモノクローム（最終話） （12）～ただ、これだけの物語～

６．クリパコスプレ大会

　確かに普通の人形ではこれほどの立体感は出せないだろう。まるでＣＧの世界のようだ。そのル〇ンの背中に二つの取っ手があって、本部長と是真さんが片手で持てるようになっているらしい。なかなか手が込んでいるな。

　突然是真さんいやゴエ〇ンが、斬鉄剣を抜き放った！仮想の敵数人をあっという間に切り捨てた。見事な剣さばきだ。

　本部長もノリノリでマグナムを撃った。警察関係者が銃を撃つなんて、シャレになってないぞ……。

「ハーイ、見事な演武、ありがとうございました。最後にリゼロから、ラムっちとレムり～ん」

　ここでのあさんとうれはさんが出てきたか、さすがコスプレイヤー、よく着こなしてるな。

司会はエミリアことももっちでした。ありがとうございました！」
ひときわ大きな拍手が起きた。今日は間違いなくももっちが主役だよ。

　「では次に行きたいと思います。お楽しみ、クリスマスプレゼントの抽選にまいります。今回は全て是真さんからのご厚意によりいただいたものです。カンシャー！（パチパチパチ……）それでは、くじを引いてくださいませー！そして、そのくじに書かれている番号と同じ番号のプレゼントを持ってうれはさんの所に行ってください。確認いたします。

　オレの引いたくじの箱を開けると、タブレットが入っていた。レイはなんと、ノートパソコンをゲットしたそうだ。

　その夜は歌やコスプレイヤーのファッションショー、定番の是真さんのギター演奏などもあって皆楽しんだ。本部長も一人のオッサンとなって高知の思い出作りができたようだった。

　また、優菜を始め皆もこんなにぎやかなクリパは初めてだったようで、楽しいひと時を過ごせて良かった。