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シャワーを浴びて夕飯を食べた。パソコンで西成区のことを調べる。ホームレスや日雇労働者の多い街であって、公園で炊き出しがあったりするらしい。女性には怖い街かと思ったら、みんないい人でそうでもないようだ。
九時に俊太から電話があった。梨香子は菅原のことを話した。
「まだ、サイトを見てないけど、菅原さんが本物の霊媒師だったら澤田さんは死んでるんだと思う。私、憑かれているのかな」
「菅原っていう人のこと調べてみろよ。本物っぽかったら大坂に一緒に行ってもらおう。日曜日は真実が究明できるし、土曜日は作戦会議も含めて心霊現象解明前夜だな。大坂でてっちりでも食べながら前夜会議しようか」
「え、あの人も連れてくの?」
見ず知らずの人と大阪に行くのは躊躇する。それにお金はどうするのだろう。往復で三万円くらい掛かるのに。
「俺たちが二人で行って澤田が死んでいることが分かったって何もできないだろう。梨香子のところにでる幽霊の件はどうするんだ?」
梨香子はスマホを耳に当てたまま片手でインターネットを検索した。菅原のサイトがあった。なかなか良心的にやっているようだ。体験者のレビューもいいことばかり書いてある。
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