彼女のお茶に嘘はつけない

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 早川の言葉に東は、首を大きく横に振った。 「どうしたもこうしたもないよ。胃の中も昼食の残りだけ。血中から毒物も検出されず。ご遺体に怪しい傷などは全くなし。ティーカップやポット、もちろんケーキにも毒物の混入は見られない。よって、自然死以外考えられないってさ」 「なるほど……千葉は、薬は飲んでなかったのか?TVじゃ、その薬を家政婦が取り替えたって話になってる」  それを聞き、東は鼻で笑った。 「丈夫な爺さんだよ。時々胃薬を飲む位で、薬は飲んでなかったそうだ。一応、かかりつけ医がいたが、健康診断以外でかかることはなかったってことだ」 「ワイドショーもあてにならないな」  2人は、顔を見合わせて笑った。
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