ビルのおじさん

ある冬の日。

雪が降り続きました。何日も何日も降り続き、雪は積もる一方です。

とうとう雪の重みで電線が切れてしまいました。あたり一帯が停電で真っ暗です。

「このビルには非常電源があります。明るいし、キッチンでは大鍋でシチューを作っています。食べて温まりましょう」
「おいしい！　こんなおいしいシチューは初めてだよ」

近所に住んでいた子どもたちは大喜びです。
途方に暮れていた親御さんたちもほっとした様子です。