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昨晩ほとんど眠れていなかった私は、ソファの上でいつのまにか眠ってしまっていた。
目が覚めた時はもう外は暗くなっていて、慌てて謝る私に蓮也は笑ってくれた。
ここ最近、ぐっすり眠れていなかった気がする。体の疲労感が取れてスッキリした気がした。頭も冴えてきた気がする。
お姉さんのバイトはもう少しで終わるので、帰ったらみんなでピザでも取って食べようと提案してくれた。私は喜んで頷き、とりあえず二人で並びお姉さんの帰りを待った。
なんとなくテレビを眺めながら、驚くぐらい居心地のいいこの場所を不思議に思っていた。くだらないバラエティの音声が流れていて、蓮也と笑いながらそれを見ている。あまり広くないリビングは今日初めてきたとは思えない。
蒼一さんと暮らしている時はいつでも緊張してた。隣に座ってテレビを見ることすら上手くできなかった。どこか肩の力が入ってて、気が抜けなかった。
蓮也はまるでずっと前から一緒に暮らしてたみたいに楽だ。自宅ってこういうところだったっけ。そう思いながら、心の中でその答えをわかっていた。
(蒼一さん……もう家に帰ってお母様と話したかな)
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