7人が本棚に入れています
本棚に追加
同居4
その猫の正体は分かりませんでしたが、1つだけ思い当たる出来事が、過去に私にはあったのですよ。
それは今から20年ぐらい前の事なんですけどね。
昔、実家に住んでいたとき、実家は集合住宅の2階にあったのですが、たまたま夜、玄関先の直ぐの階段の下を何気なく見ていたとき、一匹の猫と目が合いました。
そして、他の野良猫では警戒してまずないと思いますが、私が手招きをすると、20段以上ある階段をかけ上がってきて、私の足元に来ました。
そして、その猫は私と前世で何らかの縁が過去にあったのかもしれませんが、私の足に頭を擦りつけて、甘えてきました。
私も最初は、こわごわ頭を撫でたり、喉を撫でたりしてあげたのですが、気持ち良さそうに、喉をゴロゴロ鳴らしたりして、リラックスしていました。
今でもハッキリ覚えていますが、その猫の身体の大きさは、現在同居している虎次郎と同じぐらいですから、2歳ぐらいの仔猫でした。
ただ可哀想に、その猫は、誰かに石でもぶつけられたのかもしれませんが、左目を失明しているようでした。
次の日からも同じ時間帯に、玄関のドアからコツンという音が聞こえてきて、何だろうとドアを開けてみると、昨夜のその猫が、玄関の前に座って、私が出てくるのを待っていました。
またある時には、私が外出しようと階段を降りているのと同時に、その猫が私に逢うために、階段をかけ上がってきたこともあり、餌もあげないのに、あまりにもなついてくれるので、私は外出することをやめて、思わず抱きしめてしまいました。
本当は飼ってあげたかったのですが、当時セキセイインコに飼っていたので、それは叶いませんでした。
この話、次回に続きます。
最初のコメントを投稿しよう!