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♯5 すべてをなげうった
「ゴックン……」また生ツバを飲み込んだ。
いくらツバを飲み込んでも咽喉の渇きは癒やせない。
「ンうゥ……」仕方がない。
アンジェラの方からボクのベッドへ潜り込んできたのだ。
ボクにはなんの責任もないだろう。
無理やり放り出すワケにもいかない。
だいたいこのアンジェラはセクシードールなのだ。
もの凄く精巧だが、城ガイ博士が作り出したセクサロイドに過ぎない。
しかし幼なじみのアンジェラにそっくりだ。
アンジェラはボクの親友の城ダンの妹だ。
妹と言っても、かなり複雑なようだ。
城ガイ博士の愛人との間に出来た女の子らしい。
つまり腹違いの妹だと言う話しだ。
そのアンジェラは数年前、事故に遭って瀕死の重態になった。
意識不明の植物状態だったと聞く。
城ガイ博士は、意識不明のアンジェラを研究所に引き取り、生命維持装置を取り付け、彼女を蘇生させるため、すべてを擲ったらしい。
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