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この手順により、影の"在り方"だけを書き換えることとなる。そのための儀式として、そして外間家としてノロにもユタにも繋がりを持たない方法を用いることとした。
「君は儀式の間、目を閉し、口を噤み、耳を塞ぐ必要がある。それは、あえて君の存在を影から隠す意味合いを持つ。目隠しと猿轡と耳栓で無理やりする方法もあるけど、それは邪道だ。君の尊厳は護らないといけない。君は、子供じゃない。だから、君を信じたい。信じてもいいかな」
「え。あ・・・・・・。うん・・・・・・」
夏喜の強い視線と言葉に、鈴蘭の言葉が一瞬淀むが、信じたいと告げられたことで小さくうなずいた。
「麗蘭。念の為に言っておく。見るな聞くなとは言わないが、声は出さないでくれ。理由はわかるね」
「はい。もしものために、わたくしに被害が及ばぬように、ですね」
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