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Paragraph 12/ドリーム・スタッキング/Love Is Over
――カチリと。何かが動く音がした。
暗い微睡みを感じていた。
重く、まとわりつくような眠気。目を開けているのか閉じているのかもわからないほどの暗闇に、魔女の身体が浮いている。
「ここは・・・・・・」
まるで夢だと、心の裡でつぶやいた。意識や知性では制御できない、ただ流されるだけの仮想世界。
けれど、ここでの出来事は夏喜の中に深く入り込む。
魔女の視界が一変し、どこかの店舗の棚が映し出された。訪れたことがない場所だが、理解はできる。
切り取られた場面は、ドラマのようなワンシーンとして夏喜の視界と重なる。人の背よりも高い棚からして、コンビニではなくスーパーだろう。無音の映像ではあるが、浮遊しているカメラ映像には、オーガニック製品が並ぶ棚の前で、およそ不釣り合いな集団が屯していた。
「この子たちは・・・・・・」
円陣を組むかのように5人の女子高生が身を寄せ合っている。まるで周りから何かを隠すように、隙間の空いた素人のスクラムはかなり異様だった。
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