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「夏喜様、少々お待ちを。託けがございます」
麗蘭の呼びかけに歩みを止めて振り返った。
「夏喜様、状況判断は不明ではございますが、『棺桶』にはご注意ください」
「『棺桶』?」
「うちも、ママと同じ夢を見た。燃える『棺桶』に気をつけて」
「日本は火葬の国だし、棺桶は燃えるものでは?」
「はい。ですが、『棺桶』は凶夢と出ました。ですので夏喜様、どうか『棺桶』にはご注意くださいませ」
麗蘭と鈴蘭からの内容が不明な忠告を受けて別れ、沖縄の地を離れる飛行機へと乗り込んだ。空へと上がっていく金属の船から見る風景は、清々しいほど晴れていた。
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