11人が本棚に入れています
本棚に追加
腕を組み悩む魔女に、飄々とした態度の銀色の毛並みの魔物だが、その目だけはしっかりとその姿を見ていた。品定めではなく、魔女のうちにある能力を見据えるように。
超越種を含め、幻獣種に分類される精霊族は本来世界の裏側にしか存在しない神話上の存在である。幻想騎士と同様に生も死も存在しない。
それを使い魔として召喚できるだけの能力を有する魔女が只者ではないことは理解していた。
「しかたない。妥協点だ。君はこれからわたしの使い魔として働いてもらうよ。えっと……名前どうしようか」
「精霊族は族銘以外に固有名詞がないからな。そこはマスターのセンスだろうよ」
「んー。なら、アルファの幻獣種だし、アルスにしよう。降ってきた。わたし天才?」
「ほう。お前にしてはいい線いってるんじゃあないか」
「え。マジっすか。これでマルっすか? ダンナもセンス△っすか?」
「まだるっこしいよりは良いだろう。ナツキのことだ、ここで落とさないともっと変な名前つけるぞ」
「……いや、やっぱゴンザレス? ふてぶてしい感じ出てない? グリムジョーとかどう? 強そうじゃない?」
「もふもふ~」
_go to "Hot Spot".
最初のコメントを投稿しよう!