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「久しぶりだな、倉山。お前も呼ばれていたとは、なかなか大事だ」
「わたしは会いたくなかったよ。ムッツリ親父」
「ムッツリじゃねぇし親父でもねぇ。お前とタメだろうが。んなことより、こいつがお前の幻想騎士か」
「ええ。ジューダスよ。ジューダス、こいつは斎藤アギト。フリーランスの魔術傭兵ね」
「紹介が軽いな。まあいいさ。おい、この女は信用できる。どうせオレに説明するなら一緒にしてくれ」
アギトに促され、魔術師が渋々資料を広げた。
「標的は先程説明した通りX-OUT。ここ、オアフ島のカアラ自然保護区に潜伏していた。アジトと思われる倉庫のような施設に八騎の使い魔を配置して監視していたところ、内七騎が何者かによって消失。鷹の目の術式を施していた八騎目だけが残り、唯一男の姿だけを確認できた。最終的には八騎目も破壊されたため、詳細は現地入りが必要になる」
資料にはオアフ島の地図、管理施設が以前使用していただろう倉庫の映像と使い魔の配置図の他に、一人の男の姿がプリントされていた。その姿を見た東洋人の二人だけが、それが何かを感じ取る。
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