2人が本棚に入れています
本棚に追加
「……何だこれ?」
夜のコンビニ。アイスの平置きケースの隅っこに忘れられたようにぽつんと置かれたそのアイスを、僕は手に取った。
『アイスバー ソーダ味』
商品名?商品名なの?ヒネりなさすぎて逆に新しい。
しかもそのシンプルすぎる商品名は隅の方に書いてあるだけで、パッケージの袋の大部分を占めてるのはメガネッ子の写真。
メイド服からエプロンだけ外したような服を着た黒髪ボブのメガネッ子が、無表情にこっちを見てる。その口元から出た吹き出しの「アタリが出たら……!?」も気になる。もう一本、とかじゃないのかな?
僕は「アイスバー ソーダ味」を買うことにした。決め手は袋の隅に書かれた「しかも100円!」の文字。何が「しかも」なのかはわかんないけど。そして僕はメガネッ子も嫌いじゃない。
最初のコメントを投稿しよう!