湖上の孤独

2/7
前へ
/7ページ
次へ
 自動ドアをこじ開け、外に出ようとした時、後ろから唸り声が聞こえた。3頭のドーベルマン・ピンシャーが耳をピンと立て、首を少し下げて近づいて来た。さっき見えた黒い影はそのうちの一匹で、仲間を呼んできたのだ。犬が男に飛びかかろうと姿勢を低く身構えた時、男は傘を構えボタンを押した。突然目の前に黄色い派手な模様の大きな物が現れたことに驚き、3頭は逃げ去って行った。  男はこじ開けたドアの隙間から外に出た。目の前には静かな湖が広がっていた。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加