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「想い合ってる2人の邪魔して破局させる?ふざけるんじゃないわよ。あんた何様?」
「いや、俺は、」
「人を好きになるって、すごく大切なことなんだよ?人によっては一生に数えるほどしか起こらない、大事な大事な気持ちなんだよ?ましてその人と想い合えるなんて、本当に奇跡みたいなことなんだよ!?」
土屋さんが後ずさりながら
「伴内さん、結構恥ずかしい事、結構でかい声で言ってるよ。」
と言う。
「恥ずかしいのはあんたの方だ!」
土屋さんを指差して大声で言う。完全に沸騰してしまった私の頭は、もう口から飛び出る言葉を止めることができない。
「6人もの人からそんな大切な気持ちを向けてもらって、ありがたいと思ってる?ちゃんと向き合ってる!?ちゃんと返せてるっ!?」
「いや、あいつらだって遊びだから!」
「そんなの土屋さんがそう思ってるだけでしょ!6股もかけられてたら、どんなに巧妙にやったって薄々感づいてるよ!それでも離れないのは、ちゃんと土屋さんのこと好きだからだよっ!」
「違うんだって!伴内さんみたいな人とは違うんだよ!」
「人を好きになる気持ちに、どんな人も関係ないっ!勝手に値踏みするなっ!」
「伴内さん!とりあえず落ち着いて!!」
「うるさいっ!反省しろっ!土屋真っ!」
「この流れでフルネームさらすのやめてっ!」
土屋さんが私の口を押えるけれど、私は負けずに話し続ける。
「大体ね、仕組んで破局させて好きな人を手に入れたって幸せになんかなれないよ!わざと誰かを悲しませて幸せになろうなんて、あり得ないんだよっ!そんな奴は地獄に落ちろーーーーーっ!!!」
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