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君の居場所
目が覚めて、携帯の時計を確認する。まだ午前中だ。休日はまだまだある。
携帯の検索エンジンを使って隣町の山までの道を確認する。どうやら駅からロープウェイが出ているらしい。ここからなら、電車で行った方が早いかもしれない。それに、山に登るなら体力を温存しておいた方がいい。
急いで支度をして、夢に出てきた山へ行く。登山道の入り口の小屋の帳簿に名前を記入して、踏み固められた山道を登り始める。彼女と行った道の通りに歩くと、彼女が振り返った場所に辿り着いた。
地面を見ると、明らかに掘り返した跡がある。何度か動物も掘り返しているのか、爪痕というか彼らの掘った痕跡があるような気もする。
軍手をして、少しだけ掘り返してみる。何か、虫が現れた。もう少し掘り返してみる。もう少し。もう少し。
そうして、私は友人の遺体を発見した。
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