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笠原はメッセージに書かれていたマンションの一室にやって来た。ドアを開けると中は薄暗く奥まではよく見えなかった。笠原が恐る恐る中へ入って行くとそこには笠原が愛した美しい恵里香が裸で椅子に座って居た。
「恵里香!」
笠原が駆け寄ろうとすると横から正樹が現れて遮った。
「誰だお前は」
「初めまして、僕は大河内正樹と言います。名前くらいは聞いたことがあるかもしれないね。まぁ僕の名前なんてどうでもいいんですよ。今日君を呼び出したのは正式に恵里香と別れて貰う為だ」
「どういうことだ。恵里香を返せ」
「君には悪いが恵里香はもう君のことなど愛していないよ」
「デタラメ言うな。さぁ恵里香、帰ろう」
「…」
恵里香は何も言わずに正樹の方を見た。
「恵里香? どうしたんだよ。俺と一緒に帰ろう」
「ごめんなさい。ワタシはもう正樹のモノ」
「…貴様、恵里香に何をした? そうか変な薬でも飲ませたんだろう。さぁ恵里香帰ろう俺が助けてやる」
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