☆クリスマスの悪夢☆

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☆クリスマスの悪夢☆

 「クリスマスの悪夢」                      五年二組  館内聖花    **************** 「メリークリスマス!」  あちこちでクラッカーが弾けシャンパンが開いた。  今日は五年二組のクリスマス会だ。  特別に城ノ内先生が学校近くのコテージを借りてくれて、クリスマスイブの二十四日の日曜日、冬休みだけれどクラス全員で集まってクリスマスを祝った。  讃美歌やキリスト誕生の劇の後、白いヒゲのサンタクロースのおじいさんがやって来た。にこにこ笑顔のおじいさんは、五メートルはある巨大なクリスマスケーキを運んできた。みんなで「おいしいね」と食べていたら、崎山さんが突然「キャアッ」と悲鳴を上げた。    見るとケーキの中に、人間の子供の手が入っていた。    みんなが口からケーキを吐きだす中、秋元君と志川くん、恐れ知らずの男の子二人が興味本位にケーキをつついた。  するとそこからクラスメイトの戸山くんと波原さんの首がごろりと出てきた。他にも腕だけ、足だけで誰か分からない身体の一部がたくさんある。    みんなは真っ青になり、顔を見合わせた。
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