初めてのデート

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姫花が思ったままを伝えると、 「うん。凄く綺麗で可愛い姫花にそっくりだよな」 唯も思ったままを伝えた。 「えっ……なっ……?」 口をぱくぱくとさせる姫花に、唯は気にした様子も見せずに、 「これにする?」 にこにこと優しく微笑む。 「え、あ……うん。唯はこれでいいの?」 「俺はこれがいい。見る度に姫花を思い浮かべるから」 唯はそう答えると、再び店員を呼んで指のサイズを測ってもらい。 幸い、2人の指に合うサイズの指輪の在庫があったので、そのまま持ち帰れることになった。 ラッピングをしようとしてくれた店員の好意は丁重にお断りをして。 「誕生日おめでとう、姫花」 ずっと直接言いたくてうずうずしていた言葉。 それを、姫花の右手の薬指に指輪をするりと嵌めた唯が、照れくさそうに告げた。 「あ、りがと……」 何故かガチガチに緊張した姫花の声は裏返りかけていて、 「唯のは、私が?」 「うん。嵌めてくれる?」 唯の右手の薬指に、姫花が指輪を嵌めようとして…… 緊張している姫花の手が小刻みに震えているので、なかなか上手く嵌められない。
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