探してたあの子

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探してたあの子

 文化祭の時期が来た。文化祭では生徒全員がお祭りを盛り上げようと必死だ。部活に入っている人は部活の事を。帰宅部はクラスの事を。当然私はクラスの事を頑張った。出来上がった展示物は手作り感満載のほのぼのとしたものになった。  当日校内を友達と歩き回ると見覚えのある絵が飾られていた。文通の子だ。友達と歩いていたのであまり見れなかったが、確かにあの子の絵だ。クラスは……『1年2組』隣のクラスではないか。喜花め、絵上手い人なんていないとか言っておいて隠してたな!  一緒に歩いてた友達に用事があると言って離れ、1人でもう一度隣のクラスに入った。あのキャラクターの絵はいろんな所に張られており、なつかしさを感じた。それと同時に私だけが知ってたあの子の絵が。と嫉妬心に似た感情もあった、喜花を探し、これを書いたのは誰かと問い詰める。 「…………智奈美だよ」  それは夏休みに遊んだあの子だった。
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