秘密の文通

美術室

文通をし始めてからは美術なんてと思っていた私が、今日は何を書こうかと思いながら美術室へ向かう事が多くなった。今日もそう思いながらいざ席に着くと、いつもの落書はなく、シンプルな木目調の机だけだ。ばれたのか、それとも書くのが嫌になってしまったのか、いろいろ考えたがないものはない。消された以上書いてはいけないような気がして久々にひまな時間を過ごした。そして授業終わり間際、突然小テストといわれ配られた紙をみて、これのせいかもと少し平常心に戻ることができた。たかが美術の小テストのために落書きを消すなんて意外と真面目な人なんだとも思った。
　てか、美術で小テストとか意味わかんないと思いながら問題を解きつつ授業を終えた。もちろんいつものように、
ーー小テストとかだるいー
　と一言机に書いてだ。