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ふたりは、エレベーターに乗り込み溜息をつく。
「「はぁ~」」
「昨日、雅に聞いてて良かったな。早速現れた。愛莉、当分ひとりにならないでくれ」
「わかりました。友哉くんも気をつけてね」
「ああ。取りあえず、親父にメールしとくよ」
「うん」
相手は、倒産間近のプライドの高いお嬢様。どうしたもんか…
「あの…」
「愛莉どうした?」
「小柳さんの出て行ったお兄さんは今どうしてるんだろう?」
「確かに。俺達より、少し上だった気がするなぁ。あっ、原口に調べて貰おう」
まだ前の会社の勤務だから、時間のある時に調べてほしいとメールを入れた友哉だった。
「何か少し恐いね」
「向こうも必死だろうからな。愛莉、折角の新婚なんだからこの話は終わり」
「うん」
「今日は、家でのんびりしよう。奥さん」
愛莉は頬を赤くする。
照れる愛莉が可愛くて思わず、キスをする友哉。今日まで、よくキスだけで我慢してきたと自分を褒める友哉だった。
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