俺様社長の新婚生活と招かれざる客

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仕事終わり、ふたりは警戒してオフィスビルを出たが、今朝のように待ち伏せされている事はなかった。 諦めてくれたとは思えないが、ひとまずホッとする。 マンションに帰り、ふたりで夕食を取っていると友哉のスマホが鳴る。 「はい」 「友哉、今大丈夫か?」 「ああ。親父何かあったか?」 「無事入籍おめでとう。皆喜んで、盛り上がったよ」 「ありがとう。それを言うために?」 「いや、小柳さんから苦情の連絡が入った。俺の息子の態度が悪いらしい」 「…。自分を棚に上げてだな」 「ああ。こちらも、丁重にお断りしといたけど、全く聞く耳持たずだったよ。本当は、結婚したと言えたら良かったんだけど、まだ公表しないんだろ?」 「ああ。愛莉を危険にさらしたくないしな。悪いことしてるわけじゃないから、落ち着いたらちゃんと結婚式もしたいし、今が時期じゃないだけだ」 「わかってる。くれぐれも、気をつけてくれ」 父親からも忠告の連絡が来るくらいだ。相当ややこしい相手なんだろう。
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