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「友哉、そろそろこの人数でやって行くには限界だ」
「わかってる。人を増やすしかないな」
「ああ。各部署と言うか、本来会社で部署毎に分ける仕事をみんな掛け持ちしてくれてる。根本から体制を変えないとな」
「増やす事に異論はない。けど、その前に俺は秘書にしたい人がいる」
「はあ?誰だよ」
「南愛莉」
「お前、まだ諦めてなかったのか?」
「諦めるって人聞きの悪い。俺は、自分の地位を築き迎えに行くつもりでずっと頑張ってきた」
「お前、南さんが今どうしてるか知ってるのか?」
「イヤ全く」
「もしかしたら、結婚していたり彼氏がいるかも知れないぞ」
「…」友哉は、考えもしていなかった。
「どうするんだ?そうじゃなくても、太っていたり容姿も変わってるかもよ?」
「それは気にしない。愛莉がいいんだ。とにかく人を増やしたかったら、愛莉を捜してきてくれ」
「はぁ?俺が?」
「お前の方が人脈があるだろ?」
「確かに。お前高校の時、みんなから敬遠されてたもんな。ププッ」
「それなのに、今になって連絡してくる奴がいるのが信じられない…」
そうなのだ。メディアに取り上げられ友哉の素顔を見た途端、高校や大学時代の同級生の女子達が連絡をしてくるのだ。
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