たゆたう便り

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千優はしゃがみ込んで、ウェッジソールのサンダルの先を覗き込んだ。 「ビン……?」 透明で、少し緑色がかっている。口元ギリギリまでしっかりとコルク栓で封がされていて、くびれから下部分はすっぽりと砂に埋まっている。 投棄されたものでもなさそうだと思った。 ポイと放るならば、わざわざ丁寧に埋めたりはしないだろう。 何か、いや、何が入ってるのだろう。好奇心が勝り、少し力を入れて一気に引き抜いた。
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