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僧侶
彼は治癒魔法が使える。
杖で敵と戦うこともできたが、彼が怪我をすると治す者がいなくなるので後ろで補助魔法を使うことが多い。
いつもキチっとしているのでいつも通りの掃除をして、怪我をした時の薬草などをいつも通りに用意する。必要な物はすぐに彼が出してくれる。
「明日は仲間と冒険の旅に行ってきます」
彼は小さな寺に住職と他の僧侶と住んでいた。夕食を取りながら住職に言った。
「ずい分、急じゃないか?」
「はい。勇者が行きたいと言ったので」
困ったような笑顔で言う。
「1週間ほどで戻ってくる予定です」
いつもだいたいそれくらいで戻って来た。
「お前がついていかないと、収拾がつかなくなるからね。ほどほどな感じで戻りなさいね」
「わかりました」
「いいな、私も行きたいです」
食事の後片付けをしていると、一緒に住む小さな僧侶に言われた。
「いつか連れて行ってやる」
そう言って、フッと笑顔を見せる。
「いつもそう言って、連れて行ってくれません」
恨めしそうに彼を見上げる。
「もう少し背が伸びて、治癒魔法が上手になって、自分の身を守れるくらいになったらな」
「わかりました。精進いたします」
ふくれっ面をした僧侶に言われた。
彼は明日のために支度を終えると布団に入った。
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