三度目の指令

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『今、どこにいますか?どなたか指令をクリア出来そうな方はいますか?』  只野(ただの)がまた一斉送信でメールを送ってきたのだ。    誰も返信しない。智成と美桜にも今は返信する気力などなかった。  数分して、再び只野からのメールが入った。  いちいち読むのが面倒だと思った智成はそれを無視したが、美桜はゆっくりとそのメールを開いた。 『お願いです。自分勝手なお願いだとは思いますが、どうか残りのターゲットを早く殺してください。でないと‥‥‥』  そのメールを見て、見る見るうちに美桜の顔が青ざめていく。 「おい、どうかしたか」  智成が声を掛けると、美桜は唇を震わせながら携帯を智成の方に向けた。だが、余りの震えに携帯をその場に落としてしまう。 「なんだ、何を怯えて」 「智成、さ、さっきの指令を、もう一度み、見て‥‥‥」  智成は訝しがりながら、先ほどの指令のメールを再び開いた。 「気付かなかったけど、し、指令には続きがあるの」  そう、只野夫妻以外の誰もが気付いていなかった。指令メールには、全てに続きがあったのだ。指令だけを見てその先をスクロールしなかったのが原因だ。そこには、クリアできなかったときの罰則が記されていた。そして、三度目の指令メールをスクロールすると、そこには目を疑うような罰則が書かれていた。
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