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罵声を浴びせる者、震えて真っ青になる者、中には何故かガッツポーズをして叫びだす者もいる。
「静粛に!」
男の一言で会場が静まり返った。男はそこにいる者全員の顔を一通り見渡し、静かになった事を確認してから言葉を続けた。
「私物は全てこちらで預からせて頂きます。代わりにこちらをどうぞ」
そう言うと同時に、男の後ろに潜んでいた黒ずくめの女が、全員にガラケーのようなものと銀色のリング、そして一組に一つずつ、タブレットを配り始めた。
タブレットにはいかにも凶悪そうな男たちの写真と、その下に数字が刻まれている。
「そこに写っているのがターゲットです。下の数値はそのまま賞金となります」
智成は自分の目を疑った。
あの時のスタッフは、最低でも十万と言っていたが、その金額は最低でも百万、中には一千万を超える値の付いた者もいるのだ。
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