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「やっぱり出ると思ったよ、先に行きな」
「あんた1人でどうにかなるのか⁈」
「なるね、あたしを誰だと思ってるんだい?」
「それもそうだな、先行くぜ」
「ああ、帝都で待ってな、すぐに追いつく」
馬車からシスターが降りる。
「あんたら、いい加減、やめたらどうだい?」
「それはできない、A級冒険者パーティー、戦斧としてね、それに、今まで死んでいった他のパーティーのためにも、君をこの場で殺す」
「そうかい、若造が、やれるモノならやってみろ」
「ああ、そうさせてもらうよ」
優男が魔剣を抜き、大男が大斧を取り、シスターがメイスを取り、魔道士が杖を構える。
優男と大男が切り掛かった。
「はん、遅い、若造が」
右手にメイスを持ち、魔剣に当てる。
魔剣が爆発し、優男が吹き飛ばされ、大男に当たった。
「若造が、これくらい対応できるようになってからかかってこい」
シスターが果敢にメイスを振って立ち向かう。
「バカが、逃げろよ」
シスターの顔面にメイスを容赦なく叩き込んだ。多少の刃がついているメイスはシスターの顔面を抉り、骨を破り、爆発して肉を焼く。
「生きてても、2度と人前には出れねぇな、素直に逃げとけばいいものを」
「ウナッラに何をした⁈」
「はん、見てわからないのかい?さぁ、かかってこい、来ないならこちらから行くぞ」
踏み込み、地面が抉れる。一瞬の移動に優男は対応できなかった。メイスを腕に振るう。刃が突き刺さり、骨が折れ、爆発が内部から肉を焼き尽くす。右腕が飛び、吹き飛ぶ。優男は、屍へと成り下がった。
「お前、アットレに何をした?」
「なんだって?」
「アットレに何をした⁈」
「ああ、そいつ?死んだが?」
「殺してやる!」
大男が力任せに突っ込んできて、大斧を振り下ろす。
「味気のない攻撃だな」
大斧の上に乗り、容赦なく頭にメイスを振り下ろした。頭蓋骨が割れ、脳液がすこし飛び散り、爆発が脳を焼いた。大男は絶命した。
“あんな奴がいるなんて聞いてない!なによ、強すぎでしょ!ウグランとアットレは瞬殺されるし、ウナッラは生きてるかどうかわからないし、いやだ!死にたくない!逃げなきゃ、逃げなきゃ…”
「すこしは頭が回るようだな」
“嘘、もう追いついたの、早すぎるでしょ!”
「え、ええ、そうでしょ、あなた、1人みたいだし、私を…」
容赦無くメイスが振り下ろされる。思考の余地すら与えぬまま、頭を割られ、脳を焼かれ、死んだ。1メートルも離れていなかった。
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