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ひとつ試して見ましょうか。
敵陣近くに作り出したガラスの壁。更に命力を送り込み敵陣営深くへと押し込んでいく。体制を崩した前線の兵士達と後ろから続々と進軍してくる兵士達がかち合い、困惑する様子を見て取れた。
スクエアボックスによって作り出した壁は基本的にその場に固定されますが、命力を追加することで自由に動かすことも可能です。
この作戦が通るのであれば、敵陣営の配置図を崩しこちらの有利に戦いを運ぶことができるのですが──。
その考えを遮るようにして現れる“注意”のディスプレイ。なるほど。これは攻撃と捉えられるわけですね。能力を解除し、初戦と同じような立ち回りへと方向転換した──。
防衛に専念し、正当防衛権を獲得した私は敵将と相対していた。
敵将の名は細川忠利。初戦の立花宗茂さんとは違い、周りを囲う屈強な兵士達と比べて明らかに細身な体。スラリと伸びたその手の中にその細身な身体によく似た幅の狭い両刃の剣が現れる。
「何だてめェは。俺の“浦波乱”に喰われるためにわざわざやってきたのかァ、腐れ雑魚が。」
気怠げに向かってきたかと思うと、勢いよく剣を振り抜く。
カッターで受け止め、砕けたかのように見えたその剣は私の足の肉を食らって宙を泳いでいた。
元の姿へと戻るその剣。敵がもう一度剣を振る仕草を見せると刃節で繋がれた刃が蛇のようにその身を撓らせていた。
広範囲の攻撃に切り替えるためカッターを分裂させ仕掛けるが、伸びる浦波乱に防がれて弾け飛ぶ。
思考を切り替えましょう。
【デスマシンガン】
両手に有り余る大きさのマシンガンが現れる。
重いし使い勝手が悪いのであまり使いたくないんですよね。
敵の剣に向かって飛んでいく銃弾。その刃と銃弾の間に現れた何かによって攻撃が防がれる。六角形を張り合わせたような亀甲柄をしたその防御壁は折りたたまれるように消えた。
デスマシンガンで刃が伸びる機能を停止させようとしたんですがうまくいきませんでしたね。
敵は満足したように嘲笑うとその手に握った剣を振る。刃節を伸ばし襲いかかる殺意の牙。
何も策は一つだけではありませんよ。
先程まで縦横無尽に宙を泳いでいた蛇はその動きを止めていた。
刃節を覆うように作り出され、その場に固定されたスクエアボックス。スクエアボックスに取り込まれたものは、能力によって作り出されたものであってもそれを覆う全ての箱を壊さなければ解除することはできない。
強度自体は比較的低いですが、見たところ敵の武器はあの剣の能力のみ。生身で壊すのは少々時間がかかりますよ。
予想外の展開に狼狽えながらも防御壁を展開しこちらを警戒する敵。
「手合わせありがとうございました。細川さん。」
すれ違いざま。言葉だけを耳に残してカッターの刃は敵の体を二つに割いた。
「この農民風情が。無い知恵働かせやがって──。」
そう言い残し地に崩れる姿を振り向きながら見つめる。
討伐達成と幕府軍1,000人消滅の知らせを確認し所定位置へ戻った。
繰り返される戦闘。
開戦からおよそ6時間。戦場に鳴る二次侵攻クリアの知らせ。時貞さんの風の能力によって敵の勢いを殺しながら戦局が進んでいったおかげで一次侵攻同様そこまで大きな犠牲を出さずに済んだ。
二次侵攻から数日。
少ない食料ながらも先の戦果から盛大に盛り上がりを見せた年の瀬。クエストの表記とずれているため気付きませんでしたが元号で数えると今は寛永14年の年末らしいです。
そして寛永15年の元旦。
これまで快晴続きで青く澄んだ空は、その晴れやかな記憶を塗り替えるかのように暗く鈍重な雲で覆われ日の出を隠す。
勝利と犠牲によって積み上げられた積み木の城が崩れていることに気付く者はまだ誰もいなかった──。
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〘一揆当千クエスト〙
(β) Age code:1638-02-14
一次侵攻
二次侵攻
▷三次侵攻
四次侵攻
最終侵攻
一揆軍:36,512人 幕府軍:20,000人
〔戦闘開始〕
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