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第一章 ひまわり畑とトウモロコシ
同居している幼馴染、忍坂 紀行に呼び出され、向かった先には一面のひまわり畑があった。
「ここは、どこの国?」
こんなに広大なひまわり畑は、見た事が無い。見通せる限りひまわりで、飛び跳ねて見ても、ひまわりが続いていた。空の下は全てひまわりという状態で、細い道の両側もひまわりであった。
「こんなに沢山のひまわりを見たのは、生まれて初めてだ……」
更に、遮る物のない強い日差しを浴びて、ひまわりは逞しく上に伸びていた。それは、生命力に溢れていて、輝いているようにも見える。
「八起、お疲れ様。ん??直哉も来たのか……」
ひまわりは種が実ってくると俯いてくるので、ここのひまわりは、まだ若いのであろう、ピンと背筋を伸ばして立っていた。
「兄貴の元に、八起ちゃんだけで行かせません」
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