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いつもの日
レムレス…。昨日、彼を見てから昔のことばかり思い出してしまうようになってしまった。もう過ぎたことなのに、そう思っても頭から離れない。
「シェゾ、俺らと遊ばない?」
いじめか、だが俺は心配なんてしていない。元はといえば魔導士だったし、剣だって扱える、運動神経も悪くはない。いじめられたら頭を使って先生にチクったらいいだけだ。
「ほら、来いよ。一人なんだから暇だろ。」
「ああ。」
連れていかれた場所は体育館裏。今でもこんなところ使うのかと思ってしまう。
「お前、やけにいつも生意気だよな。俺らがイラついてんのわかってんのか。」
そう言われて一発。俺がわざとこけたことに騙されてもう一発と殴ってくるが、二発目からはよける。
「よけてんじゃねーよ。」
「何をしているんだ君達。シェゾ君も傷だらけじゃないか。誰か保健室に。」
ナイスタイミングで来てくれた先生。紙を道に順番にばらまいて最初にいじめられていと書いておけば、必ず誰かがやってくる。そういう原理だ。
「シェゾ君だっけ?僕が保健室に連れていくよ。」
いじめをやる奴らはまだ子供だからと思っているし、いつものことだが、彼が来たことは予想外だった。
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