9人が本棚に入れています
本棚に追加
やぁ、今回は新幹線の車窓からだね。この新幹線も菱月財閥が運営しているよ。まだ変装はバレていないようだし、このまま温泉まで行こうかね。
「早いですね…」
「ああ、なんせ時速300キロで運行しているからね」
「大丈夫なんですか?」
「ああ、安全管理にはかなり気を使っている、そう簡単に事故は起こらないさ」
「そうなんですか」
「そろそろお昼だし、ご飯でも食べようか、同じ駅弁だが、どっちがいいかい?」
「じゃ、じゃあこっちで」
「はい、気をつけて食べなよ、結構量があるからね」
「そうですか…」
「じゃあ、
「「いただきます」」
「たまにだけど無性に食べたくなる味だね」
「そうなんですか?」
「君はどうだい?」
「はい!手も美味しいです!」
「そりゃ良かった」
哀さん、それはあなたのどこにいっているのだろうか…
「そろそろかね、何かやりたいことはあるかい?」
「そうですね…海でも見に行きませんか?」
「そりゃいい、そうしようか」
「はい、哀さんはどこか行きたいところはないんですか?」
「そうだねー、居酒屋、と行きたいところだけど、こらは別の機会にしようかな、じゃあ、ないかな」
「そ、そうですか…」
「そんな気にしなくても構わないよ、それに、この体じゃできることも少ない」
「すみません…」
「はい!この話はやめやめ!じゃあ、海を見に行こうか」
「そうですね」
「そろそろじゃないかい?」
「はい、あと5分くらい歩いたところにあるらしいですよ」
「そういえば、敬語はやめてくれ、今はプライベートだからね、ちょっと体の悪い、いいお姉さんなんでね」
「でも…、わ、わかりました、あ、哀?」
「なんで疑問系なのかはこの際置いておくとしよう、そろそろじゃないか?」
「そうですね、見えましたよ!」
「ああ、私にも見えているよ、ちょうど砂浜みたいだし、すこし近くまで行ってみようか」
「そうで…、そうだね」
「ん、あれを拾ってきてくれないかい?」
「わかりました」
「それは…すこし見せてもらっていい?」
「いいで…いいよ」
「コレは…マスグラバイト、かな」
「それは…なんですか?」
「私も、実物は2、3個しか見たことはないね、それでも、その中でも一番綺麗なのはこれだ、それに、加工することもできるはずだ、したかったら、腕のいいところを紹介してあげようか?」
「そうなんですか…買ったらいくらくらいになるんですか?」
「それくらい綺麗なものだと、基本オークションだね、軽く見積もっても60億円はいくんじゃないかな」
「そ、それは…」
「君が持ってるといい、君が拾ったんだからね」
「でも見つけたのは…」
「いいのさ、それに、私には宝石は似合わない、すでに装飾され過ぎているからね」
「ありがとうございます」
最初のコメントを投稿しよう!