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3
日付が変わった頃、待ちきれなくなった僕は、部屋の外へ出た。
当然、まだ辺りは暗く、なにも見えない。
部屋へ戻ろうかと思ったが、意を決し、闇に向かって進み始めた。
しばらく慎重に歩いていると、なにか大きな物が目の前にあった。
表面の質感から、それが木であるとわかった。
僕は木に寄りかかり、休憩することにした。
朝日が待ち遠しい。
虫の鳴き声が聞こえた。
目を閉じて、じっとする。
気が付くと、辺りがほんのりと明るくなっていた。
太陽の光が温かい。
夢に見た外の世界が、鮮明になっていく。
じわじわと感動が湧いてきて、体が震えた。
感極まり、僕は涙を流した。
これが、外の世界……。
これから何処へ行こう?
どこだっていい。
きっと、どこへ行ったって、楽しめる。
僕は空を見上げた。
雲一つない青空だった。
僕は木から手を離すと、大空へと羽ばたいた。
ミーン、ミーンと鳴きながら。
【完】
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