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長期めの計画
その日の夕飯は、無事に買えた特売のポークを焼いて食べました。ダンさんが洗うお皿を横で拭きながら、リオンが言いました。
「ダンさん。リオン、たんぽぽ畑からの、わたげ畑を作るわ」
「たんぽぽ畑からの、わたげ畑?」
「わたげを見つけたらうちに持って帰って、あの、ベランダにずっとある、前に住んでた人が置きっぱなしにしていったプランターに植える。そうしたら来年の春には、小さなたんぽぽ畑、そしてわたげ畑ができるのよ」
「それは楽しい計画だね。でも、わたげを集めた時点でわたげ畑は完成するよ。来年まで待たなくてもいいんじゃない?」
「いいえ、来年がいいの」
リオンのまじめな顔と目力に説得されたダンさんは、そうわかった、と頷きました。
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