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「おい、最近なんかおかしいぞ。おまえ。」その口調はいつもの優しい口調とは違った。
「なんでキレてんだよ。なんだ?もしかして、嫉妬か~?」その口調を指摘しながら彼は微笑する。
「お前の唐突なキャラ変によってできた、「変顔」っていうか、その、お前じゃないお前が俺と喋ってるとこまで出てきてんだよ。」
「別になんでも良いじゃねえか。それともなんか不都合でもあんのかよ。」
「いや、別になんでもないけどよ……」この言葉を機に二人は黙り込んでしまった。
この日の出来事を機に、彼は水野と帰る事をやめ、大学も離れてしまい、この日を以て彼は水野と疎遠になったのである。だが、この出来事を彼は「疎遠」ではなく、「決別」したと思っていた。
それから、彼の成り上がりは半端ではなかった。大学ではサークルでも日常生活でも、殆ど毎日のように遊び呆けた。それなのに、頭が良いため単位も取れ、一緒に遊ぶ友にも勉強を教えれたため、誰からも嫌われる事なく大学生活を送れたのである。
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