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小生は眠り屋まむ。
古びた廃屋を友人の花蓮と探索している。
「奇怪な事件が起こったという訳じゃな」
「そ。大学のオカルト倶楽部が行った召還儀式で」と西行寺花蓮。
花蓮は蝋燭を揺らすと。
「陰陽は天にくだりて、地にふりつむ。
光はわれわれであり、われわれは光」
花蓮は蝋燭の火に語りかける。炎が揺らめき、傍らにいたゴーストを照らした。
「ふむ。悪しきものどもが廃屋を歩き回ったようだね。
見なさい。粘液がある」
「そうじゃな」
「不思議だね。
これは昔おきた前世でもあるようだし、後世でもあるようだ」
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